
🏠 はじめに|「解体」は工事だけじゃない
住宅の解体を考えたとき、
「業者に頼めばすぐできる」と思いがちですが、実際には多くの“手続き”が必要です。
この記事では、
✅ 解体に関する法的な届出
✅ 解体後に必要な登記手続き
✅ 補助金の申請の流れ
などをわかりやすくまとめてご紹介します!
✅ 解体前に必要な手続き
📄 1. 建設リサイクル法の届出
【概要】
延べ床面積が80㎡(約24坪)以上の建物を解体する場合、
建設リサイクル法に基づく「届出」が必要です。
【提出先】
市区町村の建築指導課や都市整備課
【提出期限】
解体工事着手の7日前まで
【必要書類】
- 届出書(様式第1号)
- 解体工事の工程表
- 解体業者の情報
- 建物の配置図など
💡 多くの場合、解体業者が代理で行ってくれますが、施主の確認が必要です。
⚠️ 2. アスベスト事前調査・報告(2023年以降は義務化)
2023年から、アスベスト(石綿)含有建材の有無を事前に調査・報告することが義務化されました。
【対象】
すべての解体・改修工事(木造含む)
【提出方法】
「石綿事前調査報告システム」への電子申請(GビズIDが必要)
💡 有資格者(石綿調査者)による調査が必要です。
✅ 解体後に必要な手続き
🏢 3. 滅失登記(建物の登記抹消)
【概要】
解体工事後には、建物が「存在しなくなった」ことを法的に届け出る「滅失登記」が必要です。
【提出先】
法務局(管轄の登記所)
【提出期限】
解体後1ヶ月以内
【必要書類】
- 滅失登記申請書
- 解体証明書(解体業者が発行)
- 建物図面・登記事項証明書
- 印鑑
💬 この手続きをしないと、固定資産税が継続して課税される可能性があります。
✅ 補助金・助成金の申請手続き
💴 4. 空き家解体補助金(各自治体)
多くの自治体では、「老朽空き家除却補助金」などの名目で、
解体費用の一部を補助する制度があります。
【金額の目安】
- 上限:30万〜100万円程度
- 条件:空き家期間・建築年・危険度・市内施工業者使用など
【申請先】
市区町村役所(建築・都市整備・住宅政策課など)
【申請のタイミング】
必ず着工前に申請が必要!
📂 必要書類の例
- 解体工事の見積書
- 建物の写真(着工前)
- 所有者の身分証明
- 登記簿謄本
- 市税納付証明書 など
💡 補助金を活用する際の注意点
- 補助対象業者が“地元登録業者”に限られる場合あり
- 補助上限額と実費との差は自己負担
- 完工後に写真・実績報告の提出が必要
✅ その他の手続き・届け出一覧
手続き | 内容 |
---|---|
電気・水道・ガスの解約 | 各インフラ会社への連絡・撤去 |
郵便物の転送届 | 解体予定の住所に住民票がある場合は注意 |
ご近所へのご挨拶 | 騒音・振動の影響を考慮して事前説明を |
💬 工事の数日前には、自治会長さんなどにも一声かけておくと安心です。
📝 まとめ|「手続き」を制する者が、スムーズな解体を実現する!
✅ 解体工事は、「壊す」だけでなく「届け出・報告・登記」などがセット
✅ 各種手続きを漏れなく行うことで、補助金も受けられ、税金トラブルも防げる
✅ 迷ったときは、地元の解体業者や司法書士に相談するのが◎
“知らなかった”では済まされないのが、解体に関わる手続きの世界。
事前の準備と正しい知識で、トラブルのないスムーズな解体工事を実現しましょう!